訥々

椅子に座って夢の話をします。

入れ子の夢

夢が入れ子構造をとっているとき、起きたあともしばらくは現実が疑わしい。

夢から醒める夢というのは大変で、勘弁してくれという気分になる。

目覚めて、それが現実だと信じてせっせと身支度をしていると、テレビが妙なニュースを報じはじめる。

たとえば、「エスパトネールの外相が環太平洋の月往還計画に反対の声」とか。

それっぽいこと言ってるけど、騙されないよ。これは夢だよね。そう気づくと一気に現地味が褪せて、いかにも夢の中にいるときの感覚が戻ってくる。

夢をみるのは楽しいことも多いけど、入れ子構造はすこし怖いのであまり体験したくない。